有喜屋三代目店主 三嶋吉晴

黄綬褒章・国の現代の名工

私には“蕎麦”しかない。だから“蕎麦”については絶対に負けたくなかった。

経 歴

1956
有喜屋三代目として京都の五花街のひとつ、先斗町に生まれる。
1966
小学生の頃より店の出前を手伝い、京都先斗町を駆け巡る。
1975
商業高校卒業後、経理専門学校に進学。
1976
経理専門学校時代。
当時京都では皆無であった、機械を使わない本物の“手打ちそば”に対しての
可能性と、全国的に起こっていた職人の減少について危機感を覚え、
本格的にそば職人を志す使命を感じた。
1977
当時、東京でも少なくなっていた本物の手打ちそば屋として
2000 件ある東京のそば屋の先頭を走る東京・上野「薮そば」に入店。
手打ちそば名人・上野「藪そば」三代目店主鵜飼良平氏の直弟子となる。
1980
帰京。
二代目店主から「有喜屋」を受け継ぎ、三代目店主となる。
1981
有喜屋法人設立、社長に就任 (2015 年現在直営 8 店舗経営)
1986
麺料理調理技能士(厚生労働大臣免許)を取得。
1988
先斗町の店(現先斗町本店)を建て替える。
1998
京都府麺料理調理技能士会を設立。
「有喜蕎心流そば打ち塾」を開講。
2003
京都府優秀技能者表彰「京都府の現代の名工」を最年少(当時 46 歳)で授彰。
2007
社団法人全国技能士連合会・麺料理部門の日本第一号 「マイスター」に認定。
2011
手打ちそば職人として全国で初めて、厚生労働省より、
卓越した技能者に与えられる「国の現代の名工」を受章。
2013
天皇陛下より「黄綬褒章」を拝受。
2015
京都府技能士連合会会長に就任。

趣 味

prof

そばと京都と車とテニス。
あまりいろいろなことは無理してやらない。
うどんが主であった京都の食文化に“そば”を根付かせることが、ライフワーク。
そのためには京都のこともそばのことも知っている必要がある。
そばは食べ方を知っているのと知らないのでは楽しみ方が大きく変わってくる。
そのあたりも伝えていく必要性を感じている。
例えば意外とそば屋で飲むのってちょうどよかったり。

京都はすごいと今実感している。
東京へ修行に行った当時、私は実は京都出身だと言うのが恥ずかしかった。
田舎であったし、人から「京都の人はおっとりしているね」と
言われることもあり、コンプレックスを感じていた。
だからできるだけ京都出身だということは隠していた。
しかし、実際に社会に出て京都のすごさを感じた。
リーマンショック時全国で景気が下がり、あちこちの人が嘆く中、
京都ではそれを感じなかった。
それは「京都ブランド」というものが世界でも認められており、
観光客があとを絶たなかったこともあるだろう。
今、この“京都のすごさ”というものを、京都で商売をしながら、実感している。
京都にはずっと変わらない歴史がある。
日本の文化がある。

私はこの京都で育ち、京都とともに成長してきたのだ。